この話は、私が高校生の時の不思議な体験の話です。私が高校に入ってから父親の転勤の関係で、アパートに引っ越しをしました。5階建ての比較的新しいアパートで、私たち家族は4階に住むことになりました。
 私には兄がいるのですが、今までは兄と同じ部屋で生活をしていました。ですが、今度は部屋数があったので一人部屋があてがわれることになりました。嬉しかった私は、年頃だったこともあり、段々と夜更かしをするようになっていきました。その頃から徐々に不思議な体験をするようになったのです。
 始めは夜中に起きると金縛りにあうようになりました。夜更かしが原因で眠りが浅くなっているのかなと思っていたのですが、眠る時間を増やしても金縛りに なり、それだけでなく妙な電子音や人の声が耳元で聞こえるようになっていったのです。家族に聞いてみたのですが、誰もその時間は起きていないし電子音など も聞こえないと言われ、私はとても不安を感じました。しかし、このことに対する解決策が見当たらないので、私はどうするべきなのかわからずそのまま生活を 送っていきました。
 何日か経ったときに夜中に目が覚めて、また金縛りにあったときに私は仰向けだったのですが、身体に妙な重さを感じました。目 は覚めていたのですが、元々視力が良くないため視界が悪かったのではっきりとは見えなかったのですが、確実に何かいるのはわかりました。怖くなって何とか 身体を動かそうともがいていると、急に私の目がパッと開かれました。するとそこには髪の長い女性が私の身体に乗っていたのです。
 私はもがくこと も忘れ、只々その女性を眺めていました。そして不思議と恐怖感もなくなっていました。よく見えてはいないのですが、なぜか「知っている人」のような感じが したのです。そして、その女性が何かを喋っていたのですが、なぜか上手く聞き取れません。そして気がつくと金縛りは解けていて、その女性もいなくなってい ました。
 それから数日後に、父方の祖母が他界したという連絡が入りました。私は小さい頃にしか会っていないため顔は憶えてはいません。なので、もしかしたらあの時の女性は父方の祖母だったのかもしれません。それから金縛りはぱったりとあわなくなりました。
 これらの体験は一連の繋がりがあったのかどうかもわかりませんし、最後にあった女性が乗っていた体験が夢だったのか現実だったのかは確認のしようがありません。ですが、私にとっては不思議ではありましたが紛れもなく「現実」でした。