大学生の頃、稲川順次さんだとかが恒例の怪談話。特に、夏になるとたくさんの回数をテレビでやっていたり、そのほかの心霊写真番組など、おおはやりの季節がやはり夏。話にも涼を求めたい時期はどうしても増えちゃうんでしょうね。
そこで私にも不思議な体験があるので教えちゃいます。大学生の頃、入学間もない私は同じ研究室の友達と早速のオリエンテーションに参加することになりました。大学のもつ海辺の宿泊棟もある研修所がその会場。1泊2日の日程でした。着いてからは特に問題なく、順調にスケジュールをこなし、夕食へ。皆で支給されたお弁当を食べた後、自由時間。ある部屋に5~6人が集まり、たわいもない話を続けていました。
夜も更け、消灯時間。でも、まだまだ話はつきず、暗い中で続けていたある瞬間、想像できない光景が目に飛び込んできました。向かいに座っていた女性の口か ら、「煙」が出てくるではありませんか。わずか数秒の出来事で、その1回だけでしたが、はっきりと私の目に飛び込んできました。「どうしようか、その子や 友人たちに伝えた方がいいかな。他の友達の同じように見えているのかな。」と迷っていましたが、やはり怖がらせたくないという理由で、何事もなかったかの ようにその場をやり過ごしました。
次の日、その子が「ねえ、みんな何ともなかった。」と聞いてきました。「一体、なんのこと。」と聞き返すと、 「実は、寝ていたら急に苦しくなって、金縛りにあっちゃって。」と眠不足で、疲れているような顔。そこで、昨日の出来事を伝えました。それを聞いた周りの 子もびっくり。事前には、この研修所やこの場所付近の悪いうわさは耳にしなかったのに、もしかして本当は何かあるのかなと思い、早速、大学の先生に聞いて もわからずじまい。そのうちに、友人の一人が確かだと思われる情報をもってきました。
すると、そこ辺り一帯は、30年以上前、大型の客船が進み始 めたところ、予想してなかったほどの大きな台風と遭遇し、ほぼ乗客全員が遭難。死亡・行方不明者数百人といった悲惨な事故の現場だったということがわかっ た。あわせて、この研修所辺りは、その遺体引き揚げ・安置所に使用されていたといったこともわかった。
「だったら、事前に教えてくれたらよかったのに」とも一瞬思いましたが、「でも、知っていたら化病のせいにでもして休んでいたかな。」と思うと少し複雑な気分になりました。その施設は、「老朽化」の名目で、数年前に取り壊されました。